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精神世界を重んじる民族
アボリジニの歴史を語らずしてオーストラリアを語ることはできません。静子さんに引き続き、まず長い歴史を持つ原住民、アボリジニに関することを紹介しようと思います。
初期の人類の歴史というと、石器時代(100万年以上前)のあたりからとなるのでしょうか。
「アボリジニがいつごろからオーストラリアに住むようになったのか」については残されている資料があまりに少なく、想像するしかないのですが、ヨーロッパ人がオーストラリア大陸にやって来た時(1770年)、初めて見たボリジニは、石製の道具を使っていたそうです。
そのため石器時代のままの生活を続けている原始民族という認識がありますが、二本足で歩行をし、道具を使い始めてからの歴史はオーストラリア以外の土地で進化してきた人類と同じだけ経過しているのですから、決して人類として未進化とは言えないでしょう。
オーストラリアという隔離された島の中で生活するのに必要なものや知識を使って進化して来た、実に大地に根付いた民俗ということになります。
文字を持たないアボリジニはコミュニケーションの伝達に絵を使っていました。木の皮や岩などに石を砕いた塗料を使い、独特な色使いと点や線を組み合わせた絵でさまざまなストーリーや情報を展開します。
精神世界を重んじる民族の特徴として、「体を伴った世界は仮のもので、眠っている間に見る夢の世界こそが本物である」としています。ですから、夢の中で得た大切なメッセージや、生活に欠かせない水や食料の情報を絵にして仲間に伝えるのです。
美香
【写真】アボリジニの描いたカンガルー(カカドウ-ナショナルパーク、Rock
Painting)
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