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ライチのころ
初めてライチを食べたのは、ブラジルに来る直前に横浜の中華街でだった。
友人から、「楊貴妃が好んで食べた果物だよ」という話を聞き、1個の冷凍ライチをゆっくり味わいながら食べた覚えがある。冷凍のライチは、ほんのり甘く、その上品な味に感激したものである。
インターネットで調べてみると「唐の玄宋皇帝がその妃「楊貴妃」の機嫌をとり結ぶために、長安から嶺南までの数千百里を8日8晩でレイシを伝送し、そのために多くの人馬が犠牲になった」というのが楊貴妃とレイシの故事である。
この故事からわかる様に、レイシは非常に鮮度保持が難しい果樹なのである。樹上になっているときは果皮が鮮赤色をしているのだが、収穫して1日もすれば色があせてきて茶色になってしまう。そのため古くから乾果として食されたり、缶詰、瓶詰めといった加工品が利用されてきた、とある。
サンパウロでもここ数年、ライチが出始めるようになった。日本人がもちこんだのか、中国人が持ち込んだのかわからないが、ブラジルの気候と土地があったのか、毎年11月ごろになるとリベルダーデの日本食材店で見かける。
今年のライチは豊作だったようで、出始めがイチゴパック1箱が7レアルほどしていたレイチも今や1.9レアルである。息子に変わったものを食べさせてあげようと7レアルも払ったのが今ではばかばかしいくらいである。随分前に食べさせたときは、あまり好かなかった彼も今回はやっと味がわかる年齢になったのか、気に入ってよく食べた。
僕自身も大好きで軽く一パックは食べてしまう。皮が硬く、種の周りについたうす透明の実が少しなので食べるのが非常に面倒くさいが、後をひく味なのである。ついつい食べてしまう。値段は高めであるが、種の小さな品種もあるようだ。
ライチは非常に発芽力が強く、土に埋めると簡単に発芽する。大きくなるまで育てことはないが鑑賞にも堪えられるそうなので、ライチを食べた後、植えてみようと思っている。
この間、大型スーパーでも見かけたので、これからはブラジル人の間にも浸透していくであろう。リンゴのフジのように、ライチもブラジルの果物だとブラジル人が言うようになるのも近い。
【写真】イチゴパックに入ったライチ。最安値2レアル(100円)。これ以上安くなるのか? スーパーでも売られるようになりブラジル人の間にも浸透してきた
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