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南仏ニームに住む門田尚子さん(南国市出身)が、南仏の陽光の中での日々のうつろいを描写。

 

雨上がりの月曜日の早朝、ニームからアルルへ抜ける県道を東へ東へ走り出すと、朝日の中、まだ濡れている風景がいつもとは違った様子を見せていました。

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アルルが近くなると県道の両脇、見渡す限り水田が広がるところにさしかかります。まだ田植えは始まっていないけれど、ここ2週間ほど断続的に雨が降り続いていたせいか、水田は一面水が張っていて、まるで鏡のように風景が水田に映し出されます。まだ雨雲が立ち込めるグレーや黒や白い雲の入り混じった空、その雲の切れ間からところどころ覗く青空、水田を耕すトラクターの後ろに群がる白鷲、遠くに見えるマスと呼ばれる古い農家が、そのままきれいに水田に映し出されています。


ふるさとの高知にも、同じような風景がありました。ここで違うのは、空気の色、空の色、降り注ぐ太陽の光線の色。南仏には南仏独特の色や光があふれているのです。


今からおよそ120年前、この南仏の田舎町にゴッホがやってきました。彼は浮世絵で見た日本の景色の中に、明らかにヨーロッパのそれとは違う色や光の存在を感じ取っていました。その日本の浮世絵に見た何かに匹敵するものを求めてアルルにやってきたのです。ゴッホは南仏で日本を見つけることはできなかったけれど、南仏の強烈な色彩を見出しました。


今年は春が早足でやってきたようです。もうすぐ南仏の強烈な日差しが戻ってくることでしょう。そうなると夏ももうすぐ。日陰を探して歩く日も、もうそんなに遠くはなさそうです。


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日曜の朝、仕事場の庭に鳩が落ちていた。白と黒のきれいなものがあると思って近づくと、地面に突っ伏した鳩だった。死んでいるかと思ったが、小刻みに体が震えている。

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お店からダンポール箱を持ってきてそっと入れた。

すっかり弱っているようで死んでしまうと思ったが、どちらにしても庭に放置しておくわけにはいかない。

夜間は門が閉まっていて外部からの出入りは無いが、昼間は人間だけでなく、野良猫や犬も入ってくる。

とりあえず一日中、お店の片隅に置いて様子を見た。時々バタバタと音がするが、箱を開けて覗くと、目も閉じていて足も折れているのか体を立てることができず、羽はだらりと開いたまま。

かわいそうだが日曜だし、こちらは仕事なのでどうすることもできず、明日近所の獣医さんにお願いしようと自宅に連れ帰った。

夕方からはとうとう死んでしまったかと思うくらい、ぐっすり眠っている様子だったので、そのままにしておいた。翌朝、水を飲ませてから獣医さんに電話しようと、箱を開けると、ジャジャーン!「鳩が出ました!」とばかりに勢い良く箱から飛び立とうとするではないか!

昨日まではまるで鳩の形はしておらず、ぐしゃっとなった白と黒の物体だったのに、なんと嬉しいサプライズ。手品のごとく、白地に黒のきれいな鳩に変身した。家の中を飛び回られたら困るので、しっかりと両手に収め、なんとか玄関のドアを開けた。

「本当に飛べるの?」鳩は私の手の中で力強く動いている。落っこちたらまた拾ってあげればいいや。がんばれ!思い切って宙に投げると、ばさばさっと威勢の良い羽音を立てて、鳩は私の手から元気良く飛び立った。

南の空に高く高く飛び立つと大きく東の方に弧を描いて、北の方角に飛び去った。あっという間だった。

私はなんだかとっても素敵なプレゼントをもらったような気持ちになった。自然ってすごいなぁ。命ってすばらしいなぁ。何より鳥が飛ぶ姿の美しさに感動した。

鳩さん、ありがとう。周りの景色より一足早く、私の心に春風が吹いた。
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気になっていながら、すっかりごぶさたしていました。

私は相変わらず南仏で、元気に過ごしています。

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ここ2年で変わったことと言えば、常勤の仕事を得たことで週のうち4日はローヌ川を越えたお隣の町、アルルで過ごしていることでしょうか。

アルルといえば、ゴッホ。ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが37年の短い生涯の晩年を過ごしたのが、アルルの町です。あの有名なひまわりの絵もここアルルで描かれました。

町中には、数箇所ゴッホの絵のパネルが設置されており、現在のアルルの町の姿と、ゴッホが見たアルルの町の様子が見比べられるようになっています。

私が働いているのは、エスパスヴァンゴッホと呼ばれるゴッホを記念して名づけられたアルルの診療所跡。

そう、耳を切り落としたゴッホが運び込まれ、治療を受けた診療所です。ゴッホが診療所に入院中に書いた絵のパネルが回廊の庭に展示されています。

今年のフランスは大寒波に襲われ、パリなどの大雪の映像が繰り返しテレビのニュースで流されていましたが、私の住む南仏では、ありがたいことに気温は数日例年よりもかなり下がりはしたものの、雪は一度も降っていません。

ただお天気がすこぶる悪く、雨が降り続いたり、曇りの日が続いています。



3月30日日曜の深夜2時が深夜3時となる。フランスでは夏時間が採用されています。冬時間に戻るときは、1時間得した気分になるのですが、どうも春先のこの眠い時期に、1時間早まるというのは、損した気分にならざる終えません!

損得で考えていたら、冬に得した1時間を夏に返しているだけなので、帳消しになる!?とも考えられますが・・・

日本ではなじみのないこの夏時間、フランスではオイルショック以来1975年に導入されました。季節によって1時間早くなったり遅くなったり、迷惑なことこの上ないと思っていたのですが、これは日照時間により電気の使用量を減らすという目的から適用されたシステムなのです。

確かにここ南仏では、夏は10時くらいまで暗くなりません。けれども、子供たちが小さい頃には、なかなか寝てくれない、食事の時間にお腹がすいていないなど、1時間ずらすと生活のリズムが崩れてしまい、いろいろな面で苦労しました。

今回のこの日曜日は仕事が入っていました。朝の8時45分集合のお仕事でした。昨日までなら7時45分ですので、朝寝坊しないように、前夜からしっかり目覚まし時計をセットして、家中の時計も夜中まで待たずに1時間進めてから就寝しました。

暦の上ではもう春、夏時間にもなり、日が長くなりました。けれども今年はなかなか暖かくなりません。あいかわらず冬用の上着が活躍しています。

これから10月26日まで夏時間となり、日本とフランスの時差は7時間になります。

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今年のフランスの春は非常に寒いらしいのです。テレビでわざわざ討論会をやっていました。

フランスの北部では雪が降り、地方によってはかなりの積雪があったとか。

やっと洗濯物がすぐ乾く時季になったと喜んでいたのもつかの間、ここ南仏でもまるっきり冬に逆戻りしたような気温です。

今日も我が家のセントラルヒーティングは稼動しています。サクランボの花も咲いていますが、こんなに寒ければ虫たちが飛ばないので今年は実がならないかもしれませんね。

【写真】早春に黄色い花を咲かす木。花が終わりかけて新芽が伸びているのに冬に逆戻り

フランスはカトリックの国です。フランスでもイースターを祝います。

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イースターといえば、チョコレート。我が家の子供たちは、庭に隠した卵のチョコレートを探すのがイースターだと思っているみたい。イースターはれっきとした宗教の祝日。卵チョコのお祭りではありません・・・

キリストが死後三日で生き返ったという復活祭、復活や生命を象徴するものとして卵がイースターには欠かせないものとなったようです。また卵とともに目にするのはウサギ。イースターの卵は子沢山で繁栄、多産のシンボルでもあるウサギが運んできたものとされているからだそうです。

私の住むニームから程近いアルルでは、このイースターの週末に復活祭のフェリアが行われます。

フェリアとは闘牛をメインにしたスペイン風のお祭りのこと。陽気な南仏の人たちだけではなく、観光客もたくさん参加してのお祭りです。

南仏では、この復活祭を境に本格的な観光シーズンが始まります。今年の復活祭は時期が早く、まだまだ気温が上がりませんが、いったいどんなフェリアになることやら。

【写真】 イースターのチョコレートの卵

1月中旬からとても暖かい日が続いています。

1月とは思えないほどです。ご近所を散歩してみたら、あちこちで花盛り!

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日本ではあまり馴染みがないと思いますが、桜の花にもよく似たアーモンド、
満開ではありませんが、すでに三分から四分咲きになっていました。

また黄色いミモザも満開の木が!
お向かいのおじいさん曰く、まだまだ油断は禁物、もしかしたらぶり返しで寒い日が2月に来るかもしれないとのこと。

今年の冬は去年と同じように暖冬のようです。12月に1週間ほど霜が降りたり、氷点下になったりした日が続いただけで、1月にはもう暖かくなっていました。

2月には冬らしい日がまた来るのでしょうか?

【写真】ミモザの花

アルルのフェリアに行ってきました。日中はお天気がよかったのですが、それでも気温は10度。肌寒い一日でした。

にもかかわらず街中はたくさんの人で熱気むんむん!写真を撮りたかったけれど、人人人の波でシャッターチャンスを逃してしまい、 その後のお目当てのアブリヴァドの開始は19時で、子供たちは寒くて帰りたいというので、あきらめて帰ってきてしまいました。

アブリヴァドとは、町の中の通りを閉鎖して牛を放し、カマルグの馬(カマルグ湿地帯に生息する白馬)に乗ったカウボーイたちが牛を追い、最後には馬に乗ったカウボーイたちが牛を囲い込んで捕らえるというものです。

飛び入りで観客も一緒に牛と走ったり、牛に触ろうとしたりと危ないことこの上ないのですが、地元の人たちは老いも若きも大興奮の文字通りのお祭り騒ぎ。

迫力あるこのアブリヴァドを子供たちに見せたかったのですが、残念。5月に行われるニームのフェリアの時には必ず画像をお届けしたいと思います。


 

とても1月とは思えないほどのいいお天気。家族で郊外に散歩に出ました。

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ローマ時代の水道橋、ポンデュガールから程近い村。水路の一部をトンネルのように通り抜けることができる散歩コースに行ってきました。水道橋からは、5キロくらいの距離でしょうか?その昔、ローマ人たちが水路や水道橋を作るために、ここから石を切り出した跡が見られます。

2000年近い昔、この同じ場所でたくさんのローマ人たちが働いていたのかと思うと不思議な気持ちです。丘に続く小さな小道を通って、とうとう頂上まで上がることができました。ガリーグと呼ばれる石灰岩質の乾燥した荒地が広がるこの一帯。背の低い樫木やオリーブなどが生えた小さな小道を、踏み分けて進むとローズマリーやタイムなどの香草があるようで、さわやかな香りが漂っていました。

【写真】ガリーグの中の小道 石を切り出した跡が見える

toriko04nao.jpgギリシャを旅行したときのことを、ふと思い出しました。もう10年以上前になります。今でも心に残っているのは、ギリシャ時代の遺跡や紺ぺきのエーゲ海や、絵はがきのような美しい景色だけではありません。

 

黒い服を着た小柄なおばあさんがロバに乗り、オリーブの小枝を鞭代わりに上手に使ってロバを走らせている姿や、洗濯場に集まった老若入り交ざったおかみさんたち。村では黒い洋服を着ている女性が目に付きました。年配の女性が多いようだと思っていたら、黒ずくめの格好をしているのは未亡人だと後から聞きました。同じヨーロッパでもフランスから比べれば、ずいぶん牧歌的な人々の暮らしの様子がとても印象に残りました。

 

それから、忘れられない思い出があります。好奇心から扉を押して入ってみたギリシャ正教の教会。初めて見る金をふんだんに使った、まさしく絢爛豪華な内装に目を奪われてしまいました。そのうち、暗がりに目が慣れてきて、誰もいないと思って入った教会の中に、たくさんの女性がいることに気づきました。

 

ミサの準備をしていたようで、無言のまま皆さん忙しく立ち働いていたのです。その中の一人の女性が私に気づき、振り向きました。私は被っていた帽子を取り会釈しました。無意識のうちにとった行動でした。自分のしたことに気付いたのは、相手の女性が会釈を返してくれたからでした。とっさに会釈をしているなんて、われながら「どこまでも日本人だなぁ」と思いながら、申し訳ないような気持ちでそっと教会を後にしました。

 

私にとっては物珍しい異国の建物でも、土地の人たちにとっては大切な生活に密着した宗教の場所だったのです。好奇心から帽子も取らず、ずかずかと入ってしまったことを反省しました。と同時に、遠い国の見知らぬ人とささいなことにせよ、触れ合う機会を持てたことをとてもうれしく感じました。私のした日本式のあいさつをギリシャの女性がきちんと受け止めて返してくれた、一瞬でも気持ちが通じたようでそれがとてもうれしかったのです。

 

旅、大好きです。残念ながら近年は日本に帰るのがメインの旅行になってしまい、外国を旅する余裕がありません。今は、もっぱらこの南仏で、日本からいらっしゃるお客さんを案内する立場になっています。少しでも印象に残る旅をしてもらうために、お役に立つことができるならという気持ちでご一緒させていただいています。

 

【写真】南フランス・モンペリエのペルー公園


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