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南仏ニームに住む門田尚子さん(南国市出身)が、南仏の陽光の中での日々のうつろいを描写。
2011年5月アーカイブ
雨上がりの月曜日の早朝、ニームからアルルへ抜ける県道を東へ東へ走り出すと、朝日の中、まだ濡れている風景がいつもとは違った様子を見せていました。 アルルが近くなると県道の両脇、見渡す限り水田が広がるところにさしかかります。まだ田植えは始まっていないけれど、ここ2週間ほど断続的に雨が降り続いていたせいか、水田は一面水が張っていて、まるで鏡のように風景が水田に映し出されます。まだ雨雲が立ち込めるグレーや黒や白い雲の入り混じった空、その雲の切れ間からところどころ覗く青空、水田を耕すトラクターの後ろに群がる白鷲、遠くに見えるマスと呼ばれる古い農家が、そのままきれいに水田に映し出されています。 ふるさとの高知にも、同じような風景がありました。ここで違うのは、空気の色、空の色、降り注ぐ太陽の光線の色。南仏には南仏独特の色や光があふれているのです。 今からおよそ120年前、この南仏の田舎町にゴッホがやってきました。彼は浮世絵で見た日本の景色の中に、明らかにヨーロッパのそれとは違う色や光の存在を感じ取っていました。その日本の浮世絵に見た何かに匹敵するものを求めてアルルにやってきたのです。ゴッホは南仏で日本を見つけることはできなかったけれど、南仏の強烈な色彩を見出しました。 今年は春が早足でやってきたようです。もうすぐ南仏の強烈な日差しが戻ってくることでしょう。そうなると夏ももうすぐ。日陰を探して歩く日も、もうそんなに遠くはなさそうです。


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