
夫婦: 2010年9月アーカイブ
「ゲゲゲの女房」が最終回。
お父さん、亡くなるシーンはなくてもいいのでは?との思いが一瞬頭をよぎりましたが、途中で気が付きました。
ラストにあのシーンを持ってくるつもりだな、と。
夫婦が初めて出会った場面。つまり奥さんの実家の近くの安木で妖怪「べとべとさん」をやり過ごすシーンです。
それで2人して、安木に帰らなくてはならないのですね。
このため、お父さんの葬式が必要でした。
夫婦(めおと)道は、ずっと続いていくということを暗示させるラスト。
なかなかいいまとめ方でした。
この「ゲゲゲの女房」。始まった当初は視聴率がそれほどよくなかったようですが、尻上がりに見る人が増えていったようです。
「ゲゲゲ」の特徴の一つとして、ヒロインが職業婦人(古いなあ)でないことが挙げられます。
連続テレビ小説の主人公は、当初は外へ出ない女性が多かったのですが、徐々に彼女たちの職業を軸に、物語が展開するようになりました。
女性の社会進出と機を同じくしているわけですね。
「ゲゲゲ」でも、主人公が専業主婦という立場に引け目を感じるシーンがよく見受けられました。
「何もしてない」ような主人公が実は、家族を支えることで、すべてがうまく回転していくという物語の展開。
気付きにくいが、全力で家族をサポートする母、妻の存在が実は大きいということを前面に出した作品としては、最近ではこれも評判がよかった「ちりとてちん」がありました。
初めは「(専業主婦の)お母ちゃんみたいになりとうない」と言っていたヒロインが、「お母ちゃんになりたいんや」に変わっていく。
才能のある女性が家庭に入りこむことで、その才能が開花することがなくなるのは、社会にとっても損失です。。
でも家族を気遣い、すべてを受けいれる大地のような母になろうとする女性もまた、見事な生き方だと思います。
受動的能動といいますか、受けだけのようで、周囲を動かしている。
極めて「老子的」で懐が深い。
妻、母であり、さらに職業人たろうとする女性には、尊敬の念を禁じ得ません。
でもそれが当たり前だという風潮は、家に入る女性を軽んじる傾向も同時に引き起こしました。
「ちりとてちん」や「ゲゲゲの女房」の人気は、それがやや揺り戻されているのではないか。
そんな感想を抱きました。
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