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大河ドラマ「龍馬伝」のふるさと高知から、坂本龍馬関連の話や、彼の生誕地近くの日曜市、火曜市など街路市のトピックなど、観光情報、食の情報をお届けしています。愛すべき日曜市のおじちゃん、おばちゃんの話、おいしい食べ物や農業の話、旅のつれづれ、街角の経済や投資の話題、歴史や土佐の風土など、考えたこと、感じたことをつづります。

将棋: 2011年3月アーカイブ

厳寒からあたたかくなって、また寒くなった日曜市。

行き交うお客さんも上着を脱いだと思ったら、完全防寒姿に逆戻りです。

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でも確実に春は訪れ始めている。

それを感じさせるのが菜の花です。

黄色くかれん。

この花を見るたび、「菜の花は薹(とう)が立ってから咲く」という言葉を思い出します。

将棋の米長邦雄・将棋連盟会長が、現役時代、悲願の名人位を獲得したときに、こう述べました。

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当時、米長さんは49歳。実力派として知られ、数々のタイトルを獲得していましたが、名人位は6度チャレンジするも、ことごとく跳ね返されていました。

米長さんの挑戦を5度阻んだのが、ライバルの中原誠16世名人。

2人は名人戦を初め、数々の名局を残しています。

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薹(とう)は花の茎のこと。

茎が伸びるとかたくなって、食べごろを過ぎることから、盛りを過ぎるの意味。

「菜の花は薹(とう)が立ってから咲く」

米長さんの名人位にかけた思いと、苦難の末、大願成就した万感の気持ちをよく表しています。

50歳名人は当時話題になり、米長さんは「菜の花名人」とも呼ばれました。

どんなにとうが立っても、盛りを過ぎた年齢になっても、人は花を咲かせることができる。

以前に紹介した「われらの春秋はこれからだ」(宮城谷昌光さんの「買われた宰相」)と同じく、懸命に生き続け、年齢を重ねる人々をずっと勇気づけてくれる言葉です。

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「将棋界の一番長い日」というのをご存じでしょうか?

プロ棋士の順位戦システムは、A級、B1、B2、C1、C2の5ランクに分かれています。

A級を中心とするピラミッド型になっており、それぞれのクラスで、リーグ戦を行って、上位何名かが上のランクに上がれる仕組み。

それとは逆に同じクラスで、悪い成績の何人かが降級します。

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A級ではこの過酷なレースを上り詰めた10人が、星を争い、一番成績のいい人がその年の名人戦の挑戦者になれます。

「将棋界の一番長い日」はそのA級の年度末の日をずっと中継する番組。

名人挑戦者が生まれる瞬間、健闘むなしく下のクラスへ落ちる人の挙措動作を映し出します。

昨日の放送、深夜まで見ていましたが、さまざまなドラマがありました。

特に3年ぶりの名人挑戦権がかかった森内俊之九段と降級の心配がある久保利明棋王・王将との対決は、延々と対局が続きました。

敗れたとはいえ、久保さんの最後まであきらめない粘りと気迫には胸が熱くなりました。

個人的には「藤井システム」の生みの親である藤井猛九段が陥落したのが、残念。

藤井さんは理論派で、文章もうまく、華があります。

四間飛車党なので、大ファンです。早くA級に復帰してほしい。

もともと将棋界には現将棋連盟会長の米長邦雄さんの有名な「米長理論」というのがあります。

それは、昇級や降級に関係ない対局にこそ、全力を尽くせというもの。

勝ち越しを決めていて降級することはない。しかし、昇級あるいは名人位挑戦者にはとどかない棋士がいたとします。

その一番を落とすと降級が確定する相手になった場合、人情的には、別に星を落としても自分自身には、ほとんど影響がないので、わざと負けるということはないにしても、将棋が緩む恐れがある。

でもそういう緩みのある将棋を指していると、自分にとってのここ一番の勝負でツキに見放されてしまう…という考え方です。

この考え方は将棋界に広く浸透していて、相手がどんな状況でも、すべての棋士は全力で相手を負かしにかかります。

持病をかかえ、青息吐息の故村山聖九段に、不利な局面から粘りに粘って逆転勝ちした丸山忠久現九段は、「それでこそ将棋指しだ」と仲間から賞賛されました。

考えてみれば、自分が星を相手に譲ってあげたとしても、ほかの降級すれすれの人に影響を与えるわけですからフェアではないですよね。

この厳しさが、将棋界のすがすがしさを支えています。

プロとアマの差が最もあるのは将棋と相撲だと言われていますが、八百長はありえない将棋界が一番厳しい勝負の世界であることは疑いようがありません。

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