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高知市で在宅医療に取り組む医師、和田忠志さんが、医療のことや日ごろ考えること、身辺のことを自在につづります。

 

2009年9月アーカイブ

病院数(2006)140施設

人口十万人当たり17.7 全国平均2.5倍(1位)

診療所数(2006)597施設

人口十万人当たり75.7 全国平均77.2

病床数(2006)19164床

人口十万人当たり2428.9 全国平均2倍(1位)
(療養病床 人口十万人当たり956.7床 全国平均3.5倍)

夏休みも終わり、少し涼しくなってまいりました。皆様、お元気ですか? 今週は再び高知県の医療を数字で見てみたいと思います。

県外の方が高知に来られますと、「高知の市街を歩くと、どの角にも病院がある」とか「高知は病院と喫茶店がとにかく多いよね」という話を聞くことがよくあります。

確かに高知県の病院数は全国平均の2.5倍、病床(ベッド)数は全国平均の2倍です。このことは、もちろん、前回述べた医師数が多いことと関係しています。

よく誤解されているのは、診療所の数(あるいは単独診療開業医)も多いと思われているのですが、実は、診療所は多くありません。診療所数は全国平均を下回っています。

ベッドをもたないか、あるいは19までのベッドを有する医療機関をわが国では診療所と呼んでいます。20床以上を有するものを病院と呼びます。

仮に診療所を小規模医療機関と呼ぶとすると、医療機関の中で、中規模から大規模なものが高知県に多いのです。

それから、「療養病床」というのは、長期間にわたり療養する人が入院する病床のことです。古典的に「老人病院」といわれた形態が進化して、現在の療養病床になっていると考えてよいと思います。

「老人ホーム」などの介護施設は、それほど医療行為が必要でない方が「終の棲家」として入所するところと考えてよいのですが、療養病床は、「医療行為が必要な方を最期まで看る施設」と考えてよいと思います。

療養病床の数は、全国平均3.5倍で、非常に多いのが高知県です。ちなみに、国に目を転じますと、厚生労働省は療養病床には恒常的な医療行為が必要でない人も入院しているとして、療養病床を大幅に削減する計画を立てています。

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hatoyama01 政権交代が起こりました。よかったと思います。次の民主政権の仕事が、きらめくようにすばらしいかどうか、それは分かりません。政治は誰がやってもうまくいくことばかりではないと思うからです。

しかし、それ以前に、「政権交代を国民の手で行ったこと」こそが、よかったと認識しています。私は民主主義国家の本領が発揮されました。

以前「民主主義のシステムについて」で述べましたように、「いかに優れた人でも、長期に権力にいると必ず堕落する」と決め付けてかかり、権力者に長期に権力を保持させず、国民の手で権力を奪うことを保障したのが、民主主義と認識します。

民主主義システムには、いかに優れた人が権力者であろうとも、「より優れていない人にでも交代することがなおよい」という発想があります。

その意味で、「交代そのもの」に意味があります。

また、民主主義は、独裁を避けるために、その意志決定プロセスの中に、関門を設定し、紆余曲折と思える手順をもちます。例えば、衆議院の解散です。これは、見方によると「恐ろしい無駄」です。

審議されていた法案も廃案になり、改めて作り直しです。その紆余曲折の中で、権力者を縛り、民意を拾い上げようとするシステムが民主主義です。今回、衆議院の解散というシステムが生きたと思います。

世界の歴史を見る限り、自民党政権は長期政権の中では良質な政権だったと思いますが、なお多くの負の遺産をもっています。この政権交代で、多くの利権や既得権益が断たれるはずです。官僚も身が引き締まる思いをしていると思います。

国民の多くは、これまで、「自分たちが何を言おうが世の中は変わらない、永田町で政治が決まる」と思っていたはずですし、権力者にもそう思っている人がいたかもしれません。が、今回、国民は、閣僚も落選させ、総理大臣も辞任させることができることを理解したと思います。民主党政権が必ずしもうまくやることができなくても、民主主義の進歩です。

今後の日本で重視すべきことは、故田中角栄氏がいうように「平和と福祉」と確信します。そして、なんといっても、今後の世代につけを回さない政治を期待します。

国の負債は将来の増税を意味します。将来の国民を犠牲にしないで欲しいと思います。それがなくとも、生産年齢人口は減り続け、若者の負担が大きくなり続けることが分かっています。

年金問題にしても、医療制度にしても、今の子供たち、これから生まれる国民にとって非常に厳しい問題です。未来の国民が、より豊かで幸せな生活が送れるような、そういう国づくりを政治家にお願いしたいと、私は思います。

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 fukusikai 「地域医療研究会」大会が、8月22日~23日に、600人余が参加し、長野県長野市で行われました。

「地域医療研究会」は、1980年に、諏訪中央病院の故今井澄医師、ゆきぐに大和総合病院(当時)の黒岩卓夫医師らを中心に、地域医療の発展を目指して設立した団体です。

今大会の主管は「地域医療のメッカ」佐久総合病院で、大会長は夏川周介氏(同院院長)でした。あおぞら診療所からも8名が参加しました。ちなみに、一昨年には、この会は千葉県で行われ、そのときには私たち(あおぞら診療所新松戸)が主管でした。

佐久総合病院は故若月俊一氏らの活動により、地域医療のメッカとなりました。若月氏は、長野県の医療活動、健診活動、保健活gotokai 動に大きな足跡を残し、地域医療を学ぶ人は知らない人はいない人です。8月22日は故若月俊一の命日でもあり、佐久病院の方々にとっては感慨深い大会だったと聞いております。

記念講演は「地域の再生・地域医療の再生-地域の崩壊の現状-」と題して、金子勝氏(慶應義塾大学経済学部教授)が行いました。大会シンポジウムでは、「地域の再生・地域医療の再生」という題で、宮本憲一氏 (滋賀大学名誉教授)、武末文男氏 (厚生労働省)、藤本晴枝氏 (NPO法人地域医療を育てる会)、清水茂文氏 (老人保健施設こうみ)が発言しました。

二年後には高知市で大会が行われます。大会長はいずみの病院理事長、五島正規先生です。

【写真下】次期大会主管の挨拶をする五島氏

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