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高知市で在宅医療に取り組む医師、和田忠志さんが、医療のことや日ごろ考えること、身辺のことを自在につづります。

 

医療崩壊を救う在宅医療

いわゆる「医療崩壊」は、病院医師疲弊が大きな原因であることはよく知られています。
この原因として臨床研修制度に批判がありますが、私は臨床研修制度を保持する立場の意見を持っています。臨床研修制度は、「医師になりたての人に二年間の総合的な臨床能力を教えるものであり、我が国において極めて重要な制度である」と認識しております。

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臨床研修制度には、最近、批判ばかりが述べられ、同制度がなかったころの弊害について述べられません。臨床研修制度成立以前には、医師免許とりたての若い医師が、中小病院や診療所で単独で非常勤勤務や当直勤務をしており、「医療の最低の質の担保」という意味で問題の大きい状態が続いていました。

国民も、訓練が不十分な医師の単独診療を受けることを望んでいなかったはずです。その国民のニーズと、専門分化による医師のプライマリ・ケア能力低下があいまって、「臨床研修制度」として結実したのであり、「国民に医療の最低ラインの質を担保した」意味で、本制度の存在価値は大きいと考えています。

私は、医療崩壊を救う一つの手立ては在宅医療推進だと考えています。

「在宅医療推進が病院を助ける」ということは、多くの人にとってピンと来ないかもしれませんが、私は真実であると信じています。

昨今、かなりの開業医が休日や夜間に対応しないため、その時間帯に、病院(急性期病院)に多数の患者がかかる状況があります。そして、これが病院医師疲弊につながる大きな要因となっています。さて、国は、在宅医療推進のために「在宅療養支援診療所」という制度を作りました。

これは在宅医療を受ける患者に対して、24時間365日の相談や対応を義務として負う診療所のことです。このような診療所が普及することは、急性期病院の負担軽減に直接的につながると、私は考えています。

在宅療養支援診療所が24時間365日の相談や対応をすることで、その診療所が診療している患者さんのかなりの部分が病院に行かずに済むからです。在宅療養支援診療所は国内にまだ一万ヶ所余しかありませんが、多くの国民がこの制度を利用することで「医療崩壊」がわずかでも緩和することを期待しています。

全国の在宅療養支援診療所はWAM-NETというサイトに掲載されています。

http://www.wam.go.jp/iryoappl/menu_control.do?init=y&scenario=b4

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