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高知市で在宅医療に取り組む医師、和田忠志さんが、医療のことや日ごろ考えること、身辺のことを自在につづります。

 

介護保険の根本問題④

「足腰が立つうちは自宅で過ごせるけど、寝たきりになるとギブアップの人続出」という現実が生み出されるのは、介護保険制度の基本的な制度設計によることをお話しました。これは、「制度の根幹部分」のあり方によって、わが国全域で生み出されている問題なわけです。

このことに関して、一言申し添えたいことがあります。この「ギブアップの人続出」の現実に対して、「ボランティア」、「近所の互助」あるいはNPOで対応しよう、みたいな論がありますが、私はそういう考え方に反対です。リアリティーに乏しいと考えるからです。

「ボランティア」「近所の互助」あるいは「NPO」で、すぐれた地域活動をされている方が、全国に居られます。また、そういう方々で本当にわが国全体のモデルになるような活動をされている方も居られます。私が以前活動していた千葉県松戸市の地域活動家の孤独死の取り組みなども、その一つです。それはそれで、すばらしいことですし、他の地域にそれらを普及していくことは非常によいことです。しかし、それとこれとは、別の話だと思うのです。

乗り物で言えば、「ボランティア」とか「近所の互助」は自転車、NPOは軽自動車のようなものと考えます。本気で物や人を輸送するなら、大型トラック、あるいは、バス・鉄道・飛行機などが必要です。もちろん、大型トラックがあって、それに加えて自転車もあればより便利なので、あればもちろんよいですが、自転車が大型トラックに代わるという話はありません。

その意味で、本格的な地域のインフラ構築の討論なしに、「ボランティア」「近所の互助」あるいはNPOで・・・みたいな話にすりえかるのは、あまり責任ある討論ではないと考えております。「ボランティア」「近所の互助」が制度の細部を補完することはありえますが、「制度の根幹部分を補完するであろう」みたいな議論は、私はリアリティーがないと思っています。

制度の根幹部分による問題は、やはり制度の改良(あるいは大きな別制度による補完)によって解決すべきであるし、もし、それが改良できないならば、「目下のところ、根本的には解決できない」と、誠実に語るべきであると思います。

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コメント(2)

ドリーマーイソコン :

和田先生はじめまして、いそこんと申します。
何度かブログを拝見させて頂いております。私自身無知であるので、大変勉強になります。こんな頭の悪い私ですら今の介護・医療など将来不安な要素だらけです。若い方々ならなおさら不安だと思います。

 私は医療支援する業態で働いています。といえども大したことは何一つしておりませんが、先生がおっしゃられるように自転車やそんなちっさなものでなく地域単位でもいいから大きなもっとでっかな乗り物(仕組み)が必要だと私も考えます。
 言うのは簡単と言われるかもしれませんが、市町村単位で行政が民間の中心となって一度もんでみるぐらいのことはと考えませんと。
 今度私の住む市長に提案してみたいと思います!!
 
 

いそこん様、おたよりありがとうございました。
長くブログを更新せず、お返事もさしあげず、失礼致しました。近視眼的な政策のことばかりが語られていますが、私たちの子供や孫が本当に生きがいを持ち、日本で生きることに誇りと生きがいを感じられるような社会にしたいものだと思います。市長様へのご提案、お疲れ様です。また、ありがとうございます。

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このページは、uniqueが2010年7月 9日 19:10に書いたブログ記事です。

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