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介護保険制度の根本問題 その後の討論(4)介護保険制度における給付管理の困難性③
3.わが国の介護保険制度給付が軽症者に手厚いこと
わが国の介護保険制度は、かなり軽症の方にも給付がある点が特徴とされるということです。税による公的介護制度であれ、保険による公的介護制度であれ、わが国でいう「要支援状態」のような比較的障害の軽い方々に介護を給付する国は基本的にはないと聞きます。
日本で言えば、おおむね要介護二とか要介護三に相当する比較的重い障害を有する人、およびより重度の人が公的介護制度を利用できるのが、福祉先進国を含め、各国の趨勢と聞きました。
逆に言えば、要支援とか要介護一のような比較的障害が軽い方々の場合は、身体介護というよりは、生活支援が介護保険給付の主体となる傾向があります。生活支援とは、炊事、洗濯、掃除、買い物などを行うヘルパーの行為に対する給付です。
つまり、わが国では、他国と異なり、要支援とか要介護一のような比較的障害が軽い方々にも給付の裾野を広げているために、Wants指向性のサービスになってしまう可能性の側面が大きいのではないかという議論があるというわけです。
【写真】よさこい祭 梅が辻会場(2010年8月10日撮影)
以上、長々と述べてきましたが、つまり、「Wants指向性のサービスになってしまう可能性」というのがキーポイントです。介護保険制度は国民の拠出によって行われており、その意味では、「Needsに対して給付すべき」という建前の公費給付制度なのに、これまで述べてきたような要素が、「その建前を侵食するような給付管理の困難性をきたしているのではないか」というわけです。
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