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介護保険制度の根本問題 その後の討論(5)認定制度のもたらす公平性と客観性
わが国の介護保険の認定制度は、非常に「公平性が高い制度設計」であると、厚生労働省は考えています。
この話は、第一に、「認定の結果がおおむね公平な要介護状態区分になる」という厚生労働省認定審査ソフトのアルゴリズムの精度の高さのことを言っているわけです。公平性の第二の意味は、認定を統一基準で行うことそのものに内在する「客観性」です。
ちなみに、現場でWantsに流されてケアプランを組むとすると、それは、どうしても、客観的なものというよりは、主観的なサービス提供内容になってしまいます。もちろん、利用者の好みや趣向を考慮しなければ医療も介護もよいものにならないことは間違いありません。しかし、それはそれとして、「利用者のニーズを客観的に評価する必要性」という要請に認定が答える、という意味です。
また、ケアマネジャーは専門職ですが、その出身職種により発想や得意分野が違うことがわかっています。その意味で、ケアマネジャー単独では、十分にニーズを客観的に評価することが難しいかもしれません。このため、厚生労働省が全国一律の基準で、ニーズ評価をして、大枠を定めるという理屈です。
それによって、「国民の税や保険料を投入してサービスを実施するための必要性」の評価の正しさを担保しようというものです。それは、ケアマネジャー個人が必然的に抱える給付管理の困難性を、ある程度、解決しようとしているということでもあります。
この議論には一定の説得力があるように私は思いました。現在、イギリスなど、いくつかの国がわが国の認定制度に近いものを作りたいと考えていると聞いています。
【写真】鏡川の夜景(2010年8月10日撮影)
以上、認定制度の必要性についての討論を書いてきました。私も多くの人と討論してみて、認定制度のもたらす利点も、ある程度理解できた気がします。では、結局、認定制度を持ちながら現場の諸問題が解決可能なのか、という話になります。この点については、また改めて本ブログで書くつもりです。今回は、ここまでの討論とさせてください。
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