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高知の喫茶店を総まくり!独自の喫茶文化を世界に広めんと結成されたモーニング探検隊、略してモニ探。県内をかけずり回っておいしい情報をお届けします。
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基本の基本【高知市・クメヤ】

さて、高知の喫茶店を徹底リポートすることに話は決まった。次はその方針である。

モニ鍋「どっから何やったらいいかしら」
モニ明「方針というか、初っぱなからつまづいてますね」

毎日の仕事に疲弊し、酷使されきった頭脳からは良いアイデアも出てこず、いや、そもそも思考能力すらない。何を考えるのもおっくうで、動くことすら大儀だ。こういう時、高知県人はどうするかというと、喫茶店へ行くのである。

鍋「決してサボりたいだけとちゃうぞ」
明「まあこの場合、どこかの店に行けば、それが取材になるわけですからね」
鍋「あ、カメラとノート忘れた」
明「今すぐ取りに戻れおっさん」

まずどこの店に行くかというと、これは基準点が望ましい。今後の指標となる、スタンダードなお店。これこそが高知の喫茶店であり高知のモーニングだというお店。そこを出発点にして、今後の方針、我々の行く末を決定しよう。

鍋「どこがいいかなあ」
明「街のど真ん中で、ちゃんとおいしくて、歴史のあるお店ですね」
鍋「あと2時間座ってても追い出されなくて、スポーツ新聞が各種そろってて、お茶のお代わりにも嫌な顔をせず、漫画とかもたくさん置いてある店がいいなー」
明「やっぱりサボる気満々やないですか」

街のど真ん中、基本、おいしい。じゃあ、実はあそこしかないのである。我々は帯屋町に足を向けた。

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帯屋町1丁目、アーケードの中。大きく言うと大橋通と中央公園のちょうど真ん中辺り、小さく言うとアベニュービルと旧ダイエー店舗跡のちょうど真ん中辺り。はっきり言うと中津商店の西隣。もうこれ以上ない「お街」のど真ん中にその店はある。

「クメヤ」。開店25年を迎える老舗。早朝から年中いつでも開店している。何たってまず、店頭のショーケースにこの、懐かしい食品サンプル(感涙)!

メニューもコーヒーからクリームソーダ、カレーライスまで豊富。ランチメニューやデザートまで充実している。他県ではコレをレストランとか軽食・レスト・スナックとか言うのかもしれないが、高知ではコレこそが「喫茶」なのだ。

昔ながらの落ち着いた雰囲気を持った店内に入り、さっそくモーニングを注文する。

明「これは・・・子どものころ見た、あのモーニング・・・!」

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厚切りのトースト、サラダ、ゆで卵、そしてコーヒー。モーニングの基本中の基本。何一つ欠けてもモーニングが成立しない、最重要の構成要素がすべてそこにある。

最小限の構成だが、むしろ豊かに感じるぐらいだ。また、この木のプレートが泣かせる。コーヒーカップの置き場がくぼんで指定されているような、モーニング専用のプレート。

昔、これが欲しくて、どこかに売ってないかと親を困らせたことがあったっけ。

鍋「家でモーニング気分を味わいたかったんじゃ」
明「親御さんも大変だったでしょうねえ」

プレートも含め、これをそのまま「モーニング」のテンプレートとしてスミソニアン博物館とかまとめwikiに保存してもいいぐらいの、完璧なメニュー。我々の出発点はここにあったようだ。

厚切りトーストは期待通り外カリカリ、中ふんわりでバターが甘く、香ばしい香り。卵はモーニングの基本通り固ゆで。サラダはしゃきしゃき、季節の果物が彩る。デザートのバナナもうれしい。そしてもちろん、コーヒーはあくまで薫り高い、本物のドリップコーヒー。完璧だ。

最近は豪華なメニューのモーニングも多いが、やはり基本は偉大。たったこれだけの内容で、もうこれ以上何もいらないと深く満足してしまう。

鍋「じゃあ今日のスポニチは・・・っと」
明「満足しとらんで仕事しましょうよ」

お店のマスター、久米統庸(むねのぶ)さんにお話を聞く。25年前、それ以前は洋装店を営んでいた先代が亡くなり、それを機に喫茶店を開店したという。

モーニングのメニューはそれ以来ほとんど変わらず。ただ毎日、この日がレーズンパンであったようにパンの種類を変えたり、ポテトサラダにしたりと少しずつ変化を付けているという。

野菜や果物も季節の品をと、日曜市や木曜市で目利きをして仕入れている。「常連さんも多いし、飽きないように。やっぱりお客さんの満足が一番だからね」

カレー、ピラフ、うどん、生姜焼きなど豊富さが人気のランチメニューは「高知は人口が少ないから、専門店は難しいでしょう」と、街なかの「食」を引き受ける。

でもやっぱり、基本はコーヒー。厳選された豆を使い、一杯ずつ手で淹(い)れる。「えい材料を使えば、腕はカバーできる」と笑顔。

店内は奥さんの通(みち)さんが選んだ観葉植物がいっぱい。人通りが減ったとはいえ、雑踏が続く帯屋町のアーケードが目の前なのに、店内は静かであたたかく、コーヒーの香りが漂う。あわただしく行き交う人を眺めながら、心静かにコーヒーをすする。まさに都会のオアシスだ。

「もう体力もないし、いつまで続くか」と笑う久米さんは69歳。そう言いながら通さんと二人三脚で、今日も店を開け続ける。これからもずっと。

明「感動しました」
鍋「これぞ、高知の喫茶店」
明「こういうお店を一つでも多く紹介しましょう」
鍋「朝青龍が出稽古門前払いかー」
明「スポーツ新聞読んでくつろいでる場合ですか!!」

あまりの居心地の良さに、つい仕事を忘れてしまった。日々の仕事に疲れ、人間関係に疲れ、帯屋町での買い物に疲れ・・・いろんなことに疲れた人は、この店で基本を確認することをオススメする。そうしたら、また前に進めるだろう。

 

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【お店データ】
 クメヤ
 高知市帯屋町1丁目13-19
 088-872-3315
 営業時間7~18時、不定休
※モーニング380円(~11時半まで)

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このページは、モニ探が2007年12月15日 11:14に書いたブログ記事です。

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