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現象としてのTK
本日8日(土)、別冊SONICをISSUEしました。急きょ、トップ記事で「近田春夫の考えるヒット」を引きながら、1990年代後半の、TK(小室哲哉)氏の戦略性の部分を、批評しました。
TK氏の音楽家としてのすごさは、これとは別。一昨日のこのブログでも「すごい」という言葉を使いましたが、1曲に、DJスタイルでいくつもの別のジャンル的なサウンドを盛り込み、つなぎ、そのつなぎ目を顕著にしてその部分で「盛り上がり」をつくる。これはDJなら感じ取っていた部分ではないでしょうか。近田さんも、似たような指摘をしています。
しかし。
「売る戦略」は別。
別の、あまたの本が指摘していますが、昔から「ヒットはつくられる」と言われてきました。人為的に。歌のはっきりとしたよしあしとは別に。TKサウンドにも「いいものもある、わるいものもある」(by スネークマンショー)わけで。出す曲出す曲すべてが売れる、というのは…曲自身の「何か」ではもうなかった、といわざるをえない。メディアの責任もあると思います(by 天津木村では決してありません。心からそう思います)。
現象としてのTK。
音楽についての現象なのだけれど、「本当の音楽」とはちょっと別のものだった。
これからも、そういうヒットには要注意。
本日の1曲
「G-rock」/ オムトン
mini-album「omu-life」(2008年)より
東京を拠点に活躍する女性3人組・打楽器アンサンブルユニットの新譜。この曲は基本的に4つ打ちなんですが(打ち込みではなくドラムがたたいてますが、リズムは4つ打ち、という意味です)、上に乗っているサウンドは…特に美しいピアノは、ディスコっぽくもなく、ミニマルなリフのループなんだけどテクノの名曲「Strings of life」とは違う、日本的な明るいメロディー。しかも、これまたミニマルでループしていくマリンバ(と思う)のメロディーが、テンポを半分ぐらいにきこえさせる効果もあって、これが実に日本的中学校的質感をもたらしてる。おかげで心の中には郷愁がわき起こるんですよ。でも、クラブ仕様、ジャズクロスオーバーとして使えると思う。そのままクラムボンの「サラウンド」とミックスできそう。カットインでもいい。違和感ないね。
久々にいい曲に出合った。教えてくれたKちゃん、ありがとう。
SONICとは、メジャーで本当に「すごいものはすごい」と言う活動であると同時に、一方でこういうサウンドを探す活動だと思っています。僕は。現象としてのTKとは、一番遠いところにいたいです。
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