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2010年12月アーカイブ

 初めまして。高知新聞社会部の記者で塚地和久と申します。SONIC編集部〈OK電算機〉の友人であり、同僚です。
 彼は本日、最後のSONICの原稿、デザインにOKを出した後、いなくなりました。旅に出たのか、それとも死んだのか、詳細は不明です。あいさつもなしです。ただ…本日のブログを書くように、僕への伝言がありました。最後のお願いのようだったので、その願いをきいてあげようと思います。

 タイトルは、コナン・ドイルが書いたシャーロックホームズ物の短編集「最後の挨拶」の原題からいただきました。まさに、彼の最後のあいさつ「らしき言葉」を、SONICにかかわってくださったすべての方にお伝えします。
 最近の彼はとがっていました。多忙。焦り。彼は「周りの人々が寛容さをなくしつつある。怒りのみに支配され、コミュニケーションの回路を絶ち、前を見られなくなっている」とも言ってました。いろんなものが彼を追い詰めていたような気がします。それゆえ、いろんな人にご迷惑をお掛けしたと思います。本当に申し訳ありませんでした。
 最近の口癖は「SONICをやめるべきじゃなかった」でした。これは…ジョー・ストラマーがザ・クラッシュを解散した後、酒場で何度も「ザ・クラッシュを終わらせるべきじゃなかった」と泣いていたという逸話がありますが、その真似だと思います。きっと。
 新しいやり方があるはずだ、とも繰り返していました。彼は中公新書クラレ「未来型サバイバル音楽論 USTREAM、twitterは何を変えたのか」/ 津田大介+牧村憲一 著を何度も読んでいましたので、この本の中に、彼なりの「新しいやり方」のヒントを見つけたのかもしれません。いずれにせよ、パクリが得意な男でした。

 それでも。
 ここ一番の口癖はこうでした。
 「高知は大丈夫だ」
 彼が本当に言いたかったのは、この言葉ではないか。

 彼のパソコンにはDVDが入っていました。それに収録されたラストナンバーが、きっと彼の、最後の「本日の1曲」だと思います。それを紹介して、このブログを、いやSONICのすべてを終わりにしたいと思います。

 皆さん、本当にありがとうございました。

 

 本日の1曲
 「There is a light that never goes out」/ Morrissey
      DVD「Who Put The M In Manchester」(2005年)より。

 この曲について、彼はSONIC2009年3月号の「DISC評」で、こう言及しています。
 それをそのまま、以下にコピペします。

  ザ・スミス「ザ・クイーン・イズ・デッド」 1986年、イギリスから放たれたロック史上に残る問題作。必聴は九曲目「ゼア・イズ・ア・ライト・ザット・ネバー・ゴーズ・アウト」。決して消えることのない光…ライブやクラブパーティーはザ・スミスのいたイギリスにも、どこにでも永遠にある。
                 (編集部、OK電算機)

 高知にもそんな光がある、と言いたかったんだと思います。

 いよいよ明日25日、最後の別冊SONICをISSUEしたら終わりです。最終チェックも淡々と終わりました。夕刊が出るのを待つのみです。

 昨夜、ライブハウスに行く前のこと。体調はさんざんだし、仕事はたまってるし、気分は重かった。
 でも。

 ライブが始まる前のライブハウスの空気。
 今から、何かが起きる…その空気。
 それにヒリヒリし始め、
 ライブがスタートし、すべての嫌なことがどっかへ飛んでいくというか、
 音楽のことしか考えていない自分になる。
 何回、ライブハウスに通おうが、
 このプロセスは変わらない。

 そんな感覚にしてくれるライブハウスが、僕は好きだ。
 
 何より、僕の大好きな人たちの顔、顔、顔。
 入り口前で会った、TEN-No.5のドラマー、島村くんの笑顔で日常で抱えてる大変なことの数々がすべて吹っ飛び、階段を下りながら不良外人のギター&ボーカルのHandaくん、ベースのJinくんの顔に安心し、キャッシャーのことろでBLIND SNIPERのベースでありライブハウススタッフのTAKAOくん、店長の井上さんの顔を見て、準備万端。そして、the red ponyの1音目が鳴り始めた瞬間、僕は泣いていました。
 また、泣いた。泣きすぎだ。

 そんな顔、顔、顔…見られなくなるのはつらいです。

 

 本日の1曲
 「Jonny」/ THE BROKEN HEARTS CLUB
      mini-album「DESPERADO & GENTLEMEN」(2008年)より

 高知を代表する直球ロケンロー3ピースが放つ、名ロックバラード。歌詞に泣く。特にこの部分。

 ロックンロールも僕達みたいに 泣いたり笑ったりしているのかなJONNY
 ロックンロールも僕達みたいに いつかは必ず死んでゆくのかなJONNY

 彼らは明日の夜、CHAOTIC NOISEに出ます。見にいこう。この曲、やってくれるかな? その後は、B.B.cafe最後のギグへ。

 昨夜、仕事をしてたら、同僚から「バーにDJのSさんがいます」と電話をもらいました。仕事をほっといて、そのバーへ。Sさんと2時間以上、音楽の話をしました。高知のシーンで10数年、DJとして活躍し、ゼロ年代前半にビッグパーティーを仕掛けてきたSさん。ACID JAZZやらRare Grooveやら、クラブジャズやらの話。そして1990年代の音楽を、曲を巡る状況がゼロ年代にどう変化していったかを語り合いました。Sさんは言った。「どんな曲を選んでもいい…そんな個人主義が蔓延した結果、フロアにUniteがなくなった」と。キラーチューン、そして和物の大切さを感じました。ただ和物をそうスタイリッシュにスピンするか、ということも話したなぁ。その点、クボタタケシさんはすごいです。

 で、本日はその時にほっといた仕事に取り掛かっています。
 その合間に、CHAOTHIC NOISEに行って来ました。

 トップバッター、the red ponyはすごかった。my bloody valentineを超えてました。美しいノイズの中に、立ち上ってくる緩やかなドラムとベースのリズム、そして透き通った女子ボーカル。名曲「Up side down」(このタイトルもいいでしょ、ジザメリですよw)。こんなバンド、高知にいない!! そして2曲目。その美しいノイズが轟音に変わり、リズムが力強く刻み始めた瞬間、思いました。おお、マイブラから一気に…rideじゃないし、これはSwervedriverか。んー。最後の曲はドラムのドラミちゃんがスティックを鈴に持ち替えて、クリスマスポップ。もうelとかそのへんのインディレーベルのコンピの最後に入っている、かわいいポップスのようなサウンドですよ。こんな曲を作るギター、Sinyaくんのセンス。素晴らしいです。本当に雪が降ってきそうな感覚に襲われました。

 続いて、ライブ1カ月ぶりの爆音ギター3ピース、不良外人。ギターのHanda、ベースのJinが暴れまくり、ドラムの木村rollがシャウト。中盤でキラーチューン「Miracle」を放ち、会場は大いに沸きました。いつもは最後が「Miracle」なので、今夜のラストナンバーは何かな…と思ってたら、やってくれました。CHAOTIC NOISEのコンピ「DEEP LEAP#1」収録の「敵討ち」。何度、一緒に叫んだことか。ロックンロール!!

 この2バンドを見て、今、また仕事をしています。
 SONICの最終チェックは、明日になるのかな。
 ほかの仕事に追われてます。

 

 本日の1曲
 「Rave down」/ Swervedriver
      album「raise」(1991年)より

 the red ponyの2曲目で即座に浮かんだ曲。この曲の方が、ギターリフ感が強いかな。そのくらい、この曲は「リフが最高」の曲です。轟音系シューゲイザーの名曲。

 今さっき、25日にISSUEするラストSONIC…別冊の写真デザインを終了。第1稿が完成しました。残すは最終チェックのみ。SONICの仕事はこれで終わりです。一方で「24日、仕事手伝ってや」などといろんな「表の顔」仕事が舞い込んできてます。こっちは年末年始進行もあるのになぁ。あんた、正月紙面とか作ってないでしょ。誰も手伝ってくれないのにさ…とちょっとへそを曲げたりしてます。うそ。冗談ですよ。

 あと、お礼を兼ねてのライブ鑑賞はまだ続きます。明日はCHAOTIC NOISEに参上する予定。
 おっとその前に。今夜、どこでジョー・ストラマーを聴くか決めてないや。どっかそんな爆音を鳴らしているところはないかな。

 

 本日の1曲
 「Hey! GB」/ THE ZOOT16
      sprit album「月と太陽のダンス」(2010年)より

 先日、高知に来てくれた渡辺俊美さん(TOKYO No.1 SOUL SET)のソロプロジェクトが先日リリースした、最新のスプリットアルバム(スプリットのお相手はEKDさん)。で、この曲は、クンビア(コロンビア発のラテンミュージックの一つ)フレーヴァー満載のレヴェルミュージック。歌詞は9.11後、世界を愚弄し、罪なき人々を殺しまくった当時のアメリカ大統領、George Bushへの闘争宣言。だから「Hey! GB」なんですよ。
 それは、インタビューでも実は答えてくれてて。↓
http://www.tosasearch.com/sonic/101211weekly01.htm
 そこは省略しちゃったんですけどね。

 ジョーが生きてたら、この曲好きになったと思うんですよね。亡くなる間際は「これからはクンビアだ!」って言ってたし。権力と闘うスタンスは同じだし。

 「表の顔」仕事の年末年始進行が、ひと息つきました。まだ「表の顔」会議のまとめや年始用原稿2500字分は残ってるんですけどね。いよいよ、ラストSONICまであと5日。2010年のクリスマスに終了…ってことで、いろんなロックが頭に浮かんでもいいはずなんですが、やはり余韻なしです。

 その前に。僕の体は、まだまだ「SONIC後」にシフトしていないんですよ。
 週末はどうしても爆音の鳴ってる場所に行ってしまうし、相変わらず高知の音楽人と話ししたり飲んだり。22日のジョー・ストラマーの命日はどこへ行こうかと考えたり、カウントダウンのイベントもどうしようと悩んでたり。もう取材はないというのに、です。

 習慣ってこわいですね。

 

 本日の1曲
 「かすかにわか」/ TEN-No.5
      compilation「DEEP LEAP #1」(2007年)より

 SONICが紹介した高知発のコンピレーションで、僕が最も愛聴したのがこれ。オープニングを務めたのは、和のリズムとサウンドを取り入れたポストロック3ピース、TEN-No.5。僕はこのバンドにSONICが始まった直後に出会い、ずっとファンで、「絶対SONICに出てもらおう。そのタイミングはCD出す時!!」と決めてましたが…本当にTENの皆さん、取材できずにすみませんでした。

 久々の日記。無事、最後の月刊SONICをISSUEして10日がたちました。そして別冊では僕が20歳すぎから敬愛し続けるアーティスト、渡辺俊美さん(TOKYO No.1 SOUL SET / THE ZOOT16)のインタビューも掲載し終わりました。

 余韻ゼロなんですよ。実は。この1カ月ほど僕自身にはとんでもない「表の顔」ミッションが降りてきています。企画書作成みたいな仕事です。締め切りは1月半ば。メンバーを集め、いろんな意見を聞き、それを社外の友人知人のアイデアももらいつつブラッシュアップし…。ジャパニーズ・ビジネス・パーソンです。25日まであと2回の別冊SONICどころじゃない。

 一方で音楽人の皆さんとのいろんなやりとりは続いています。バンドマン、DJたちとの飲み会。イベントへの参加。打ち上げでの歓談。SONICやってる時と変わらぬ暮らしがあります。
 
 その2つに心が裂かれてる感じですかね。

 こちらも最後となりました。高知新聞社が出しているフリーペーパー「ミリカ」(コンビニなどで無料で手に入ります)のSONICコーナー。ラストはTHE BIG FAN LADYに飾っていただきました。名曲「流星ブーツ」で。しかもしかも…「高知で活躍するアーティストのみなさんを紹介してきたミリカ版『SONIC』は、今回で最終回となります。創刊以来のご愛読ありがとうございました。」という一文が、最後に加えられていました。
 これ、僕じゃなくて、編集部さんが書いてくださった一文です。よく、SONICのようなコアな企画を載せ続けてくれたと思います。ミリカ編集部、そしてミリカ版も読んでくださってた読者の皆さん。本当にありがとうございました。

 

 本日の1曲
 「Dancing hell(can't help fallin')」/ 太平洋不知火楽団
      compilation「TOKYO NEW WAVE 2010」(2010年)より

 東京アンダーグラウンドの状況が分かる1枚から、結成5年目の3ピースが放つ、The Telephonsよりもディスコな1曲を。恐ろしくグルーヴィー。それはきっとベースのせい。

 明日3日ISSUEの月刊SONIC12月号の最終チェックを行っています。うーん。これが最後の1ページ特集か…という感慨にひたる暇もなく、終わった感じがしています。

 ただ、全力で仕上げた最終号には間違いないです。

 一方で最近、どうもバタバタ続きで。これは新年度スタートまで続くようです。SONICが終わったら、20代前半ではまっていたJAZZとBLUESをのんびり聴こうかとか、人生初の「トランペットにチャレンジ」とか考えてたんですが、そうもいかないな。

 音楽が遠くなっていきます。

 

 本日の1曲
 「Superstition」/ Sergio Mendes & BRASIL'77
      album「Vintage'74」(1974年)より

 セルメンによるカバー集。昔っから「カバー集」って企画はあったんだよね。特にこの、スティーヴィー・ワンダーの曲のカバーは熱い。ホーンとパーカッションが利いてて、しかもボーカルはリー・リトナーの美声。DJとしては使い勝手良しです。

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