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半世紀以上の登山歴を持つ竹村義仁さん(高知市)が、山や自然から学び考えたことを一歩、一歩記していきます。

 

一年のうちでいつが一番良いか、というと、やはり夏ですね。

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草いきれのムンムンする山道を汗をだらだらかきながら登って、岩清水で冷やしたビールを飲む。

ひゃぁ、想像するだけで踊りたくなる。

二番目は冬でしょう。やっぱり。

吹雪にゴウゴウと吹かれて、足の先も指先もカチカチに凍って、ガタガタふるえながら、テントの中で熱燗をちびちびやる。

うわぁ、凍えてしまいそうだ。

春は咲き乱れる花の中でワインを嗜む。

秋は散りゆく紅葉を愛でつつウイスキーを楽しむ。

あぁ、日本はなんと幸せな国なんだろう!!

『愛は憎しみに変わり、酒は悔恨に変わる』

ま、ほどほどに

【写真】 酒燗器

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私は、バッハ(Johann Sebastian Bach)と芭蕉(松尾芭蕉)に傾倒しています。と言っても、楽器は何一つ演奏できませんし、俳句の一つも吟じるわけではありません。

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だいぶ前に、リコーダを覚えようとしたことがありました。小学校の音楽の授業でもやっているあの縦笛です。それがさっぱり吹けないのです。

なんとやっても。あまり利口じゃないもので。

山へ行くと誰もが詩人になります。夕日を眺め、秋風に吹かれながら、五七五、五七五と指折り数えるのですが、ろくな句はでてきません。ただのひとつも。

とっくに廃人にはなっていますが。

ある時、友達が聞きました。「バッハと芭蕉にどういう関係があるの?」私は、得意になって答えました。

「二人ともふうがを極めた」

私は風変わりを決めた。

【写真】 大森渓谷の紅葉

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私が昔に作った俳句を一つご披露します。

『岳人と我が名呼ばれん雪しぐれ』 ぶしょう

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雪時雨が降りしきる中を、俺は大きなザックを背負い、雪山を目指して歩いて行く。村人が立ち止まりふり返る。いやぁ、あの人は登山家なのだ。すごいなぁ、あの高く厳しい白銀の頂きを目指して登ってゆくのだ。勇気があるなぁ、と、羨望の眼差しで俺を見ている。どうだ。

「え? なに あれ? 山男? ばっかじゃなかろうか。今時分に山へ行くなんて。気違い沙汰だよ。ったく。遭難でもしてみろ。駆り出されるのは地元のものだ。ちったぁ、ひとの迷惑も考えろ。バカが」

私は村人の尊敬を全身に浴びながら、ただ独りはるか遠くの高みを目指す。これが私の崇高な使命なのだ。行かねばならない。

岳人と我が名呼ばれん雪しぐれ

【写真】雪の舞う山里

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先日、冬枯れの山へ行ってきました。木の葉がすっかり落ちた森の中の日だまりに座り込んで、バッハのパルティータを聞きながら、山々の神々に深い感謝の祈りを捧げていました。

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鍋料理を突っつきながら・・・

紅葉が終わり、霧氷の花がまだ咲かない今の時期は、眺めるものも何もありません。寒さは日に日に厳しくなってきます。

こんなころの山で聞くには、バッハが一番よいと思います。

我はただ、ただ満ち足りて、いまここにいる。他に必要なものは何もない・・・

と、独り陶酔に浸っていました。

狭い我が家には、必要もない物が溢れかえり、足の踏み場もない状態なのだけ
ど…。

先日も、デジタル一眼レフカメラ用の交換レンズをまた買ったばかりだ。金もないのに。

【写真】お祈りのための道具

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先日、夜中に目が覚めると部屋がぐるぐる回っている。

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そりゃ安普請の家だから少々揺れるのはしかたがないが、ぐるぐる回るのはおかしい。船酔いをしたみたいに胸がむかむかして気持ちが悪い。トイレに行こうと起き出すと、足がもつれて歩けない。

廊下に座り込んで「こりゃぁ、まいったぜょ」と、しばしぼーぜんとしていました。いっときしてそれは収まり、その後は何ともありませんでした。

ところが、その翌日も同じようになる。女房に「目が回るぞー」というと、むりやり病院へ連れて行かれました。点滴を打ち、CTスキャンを撮ってもらったが、頭には異常がないという。そう、もともと頭は良いのだ。

「手足のしびれや、ものが変に見えることはありませんか」と女医さんに聞かれたので、「先生が美人に見えますが」と言いたかったけど、そんな冗談を言う元気はなかった。「それは正常です」というか、「あなたは極めて重症です」というか試したかったなぁ。

さらにその翌日も同様だったので、こんどは耳鼻科へ行って耳の検査をしてもらいました。しかし、こちらも異常は見つからない。今のところ原因不明です。

友達に話すと、「大丈夫か。もう歳なんだから気をつけろよ」といいながら、口元はにやけています。「やったー」という表情です。もっとありていに言えば「ざまー見ろ」です。

年を取ると、誰もが体のあちこちに故障が起きてきて、何かの持病を抱えているものです。しかし、私は大病を患ったこともないし、これといった持病もありません。山で鍛えたせいかどうかは分かりませんが、至って頑強です。それで、やっと仲間入りをしたと喜んでいるのです。

こっちはガリレオ・ガリレイの苦しみを味わっていました。彼も辛かったろうなぁ。

というわけで、冬山へ入るかどうか迷っているところです。

【写真】いの町伊吹山の霧氷

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高知鷲尾山岳会の忘年会は、いつも石鎚山系瓶ヶ森の麓にある鷲尾山荘で行われます。今年も先日行いました。

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友達との飲み会はいろいろありますが、私はいわゆる歓楽街にはあまり行きませんし、飲み屋で飲むのは好きではありません。二次会もたいがい欠席します。

私は飲むとすぐに寝てしまう癖があって、友達からいつもひんしゅくを買っています。飲み屋では寝ることができないし(でも、たいがい寝ている)、飲み代や帰りのタクシー代が高いのが不満です。

その点、山荘でやる飲み会は、まずは費用が安い、飲み屋の1回分で5-6回はできる。寝袋持参だからいつでも寝られる。一眠りしてまた飲める。朝酒もできる。

周りが静かだらかじっくり話せる。騒いでも歌っても踊っても他人に迷惑を掛けない、などなど良いことだらけです。

何よりも、鷲尾のメンバーは誰もが気のおけないものばかりで、いつも楽しい宴会になります。

今年は当番の西岡さんが料理上手で、カツオの塩たたきやイノシシのすき焼きなど盛りだくさんの料理が出ました。酒もペルーのピスコ、ロシアのウォッカ、九州の鷲尾(焼酎)などいろいろ。すっかり盛り上がって踊りだすものもいました(あまりの醜態で写真は載せられない)。

「おい、もう忘年会はないかや」と誰かが言っていました。年に1回でしょう。
ふつう。

忘年会の翌日は、しらさ峠に新しくできたしらさ避難小屋を見に行こうと出かけました。

その帰路、私はバランスを崩して手をついたはずみで左手の薬指を突き指してしまいました。指がくねっと曲がったので自分で引っ張って治しました。

それからが大変、皆がそれぞれ救急箱持参で駆けつけて、やれテーピングじゃ、副木じゃ、ザックをおろせ、カメラを持ってやるぞ、担架を作るか(そがなもんいらんちや)と大騒ぎ。誠に頼もしい仲間です。我が登山人生で最大の遭難事故になりました。

ちなみに、翌日に病院へ行って診てもらいましたが、3日後には副木を外して、いまブラインドタッチで書いています。

【写真】イノシシのバター焼きとアメゴのスモーク

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私が持っている変わった登山用具のひとつにマルチプレートと称するものがあります。

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これは、自作したもので、A4サイズの合板(ベニヤ板)とステンレス板、それにプラスチック板(いずれも薄板)をガムテープで繋いで蝶番のように開閉できるようにしたものです。合板の表側は塗料で黒く塗り、合板とプラスチックの内側にはアルミホイルを貼り付けています。

これにはいろいろな用途があります。

まずは、ハレ切り。写真を撮影するときに、逆光だと太陽の光がレンズに当たっ
てゴースト(光の反射)が写ります。それを防ぐために、黒く塗った方を内側にし
てカメラの前にかざして、太陽光を遮蔽します。

二番目はレフ板。花などを撮影するとき、アルミホイルを表にして、光を反射さ
せて影を少なくします。

そして、風防。屋外でストーブ(コンロ)を使用するときに、風を遮るためにコの
字型に開いてストーブを囲みます。(ストーブの取扱説明書によると、あまり狭
く囲い込まない方が良いそうだ)

さらに下敷き。雪の上でガスストーブを使うときは、カートリッジが冷えるのを
防ぐためにカートリッジの下に敷きます。安定の悪いテントの中で、ストーブの
下敷きにもします。また、熱いコッフェル(鍋)を置くのにも使います。

そして、机。天気図を書くときにプラスチックを上にして下敷きにします。

さらに、熊や猪に襲われたときの盾として、気に入らないやつを張り倒す張り扇
として、けっこう重宝しています・・・

というわけで、いろいろ便利に使えるマルチ用途のプレートです。

【写真】ストーブの風防

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yamanokenjya 今年7月に北海道大雪山で10人の方が亡くなる遭難事故がありました。
そのときに思ったのが

『夏の雪を恐れよ、冬の雨を恐れよ』

でした。

夏山で雪が降ることはめったにありませんが、冬並みの寒さになることはしばし ばあります。そのための防寒装備、たとえば、冬用下着(ロングスリーブ、ロン グタイツ)やセーターは必携です。耳と手が寒くなるのでイヤーバンド(耳覆い)や手袋も欲しくなります。

一方、冬山で雨が降るのはめずらしいことですが、たまにはあります。雨でなく
ても、雪が溶けたり汗をかいたりして衣類が濡れて、体温をどんどん奪われてし
まうことがあります。冬では衣類を濡らさない工夫が要ります。

また、晩秋や早春には、「昨日は夏、今日は冬」と突然気温が変わってしまうこ
とがあります。

夏に雪が降ることも冬に雨が降ることも、1日で夏と冬が入れ替わることも滅多
にありません。だから、私たちはどうしても油断をしてしまいます。

『安全とは、将来おそらく起こらないであろう事に備えて、あらかじめ損をして
おくこと』

です。

山ではそれを全部独りで背負わなければならないのがシンドイところですが。

【写真】雨にも雪にも強い山の賢者

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bentou 日帰りの山歩きに出かけるとき、お弁当は何食分持って行きますか?

え? 日帰りだったら1食分でよいのでは??

私は通常、3食分の食料(食糧)を持っています。

登山中に何かアクシデント(事故)が起こって、今夜はビバーク(野宿)をしなければならない。そんなときのための夕食と朝食分です。明日の夕方までには帰れるだろうという想定です。

ちなみに、1泊―3泊の場合には、通常の食料の他に、3食分の予備食を持ちます。4泊以上の長期山行では、4日ごとに3食分を加えます。食料ばかりでなく、日程も4日に1日の予備日(休養日)を設けます。

1日や2日くらい何も食べなくて死ぬことはないし、空腹のために(多少辛いけど)行動できないことはありません。べつだん非常用の食料を持たなくてもかまいません。

しかし、アクシデントが起こったときに、食料がたっぷりあると気分的に落ち着きます。精神的な余裕がなければ、新たなアクシデントを誘発してしまいます。「水も食料もたっぷりある、どうてことはないや」という気持ちが保険になる…かな?

まぁそれだけのことではあります。

昼食は普通は行動食です。

登山行動中に弁当1食分などまとまった量を食べると、その後、満腹のために行動できなくなってしまいます。そこで、休憩のたびにちょっとずつ食べられるような食料を持って行きます。それが行動食です。つまり行動中は、いつも満腹でもない空腹でもない状態にしておくのです。

逆に、行動時間を少なくして、ちょっとした料理をつくって景色を眺めながらのんびり食べたり、昼寝をしたり、そんなスローライフ登山もときどきやります。

そのせいかなぁ、最近ちょっと腹が出てきた。

【写真】冬山で焼き肉

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D091013-002s 昔の登山技術書には「行動中にはできるだけ水を飲むな、食事の時にはたっぷり飲め」と書いてありました。それを初めて読んだときには、それまでかまわずガブガブ飲んでいたので、「これは悪い我流が身についてしまった」と思ったものでした。

ところが、極力水を飲まないようにしてみると、体の調子が悪くなることに気がつきました。やたら飲み過ぎても体調を崩します。

それで、目盛りのついたカップを買ってきて、登山中に飲む水の量を記録しながら、1日に何リットル飲むのがよいか実験をしてみました。

しかし、必要とする水の量は日によって大きく変わるのです。気温、湿度、風速などの気象条件、ザックの重さ、坂道の傾斜、歩く速度などの運動量、入山1日目か2日目か等々、状況によってかなり大きく変化します。

結局、そのときの結論は「1日に何リットルと杓子定規に決められない。自分の体と相談しながら、たっぷり飲む」との結論に達しました。

何のことはない、いままで自分が体感的にやっていたことそのままです。

本に書いてあることを鵜呑みにしない、山のことは山に聞けという良い例です。

ただ、何リットルの水を携行するのがよいかの問題は残ります。

山に入る人が少なかった昔は、1リットルの水筒1本だけを持っていて、水場があるごとに飲んだ分を継ぎ足していました。水場が多い日本の山では、1リットル携行していれば事が足りました。

しかし、登山人口が増えた現在では、水が汚染されている場合があります。軽々に飲まない方がよいのかも知れません。水場の上方(標高の高い方)に登山道や山小屋・キャンプ場がなく、地中からわき出している水なら大丈夫でしょう。たぶん。

最近の私の流儀では、春から秋にかけての三季は、水1リットルと飲料水(日本茶、紅茶、スポーツドリンクなど)1リットル(合計2リットル)を持つ。冬は1リットルでよい。ということにしています。

むろん、これは標準の量です。そのときの様々な状況(気象、運動量、水場のあるなし、宿泊か日帰りか等)に応じて加減します。

水筒は広口のものを使っています。残量が分かるし、コッフェル(鍋)などから注ぎやすいのがメリットです。お茶を沸かしたり、雪を溶かして水を作ったとき、水筒に注ぐ必要があるからです。ちなみに、雪を溶かして作った水にはゴミが混ざっています。それでコーヒー用のフィルターで濾しています。

冬はペットボトルやポリタンなど非金属の容器は使えません。凍った時にストーブで暖めて溶かすことが出来ないためです。私はやかん型水筒を使っています。

古いもので、最近は売っていないようです。直接火にかけられるし、湯たんぽやアイロン代わりにも使えます。アイロンとは、衣類が濡れたときにお湯を入れた水筒で乾かすことです。

縦長の水筒をパッキングする(ザックにしまう)ときは縦に入れます。横に入れると、満タンの時はよいが、水が少なくなると水筒の中でチャプチャプ跳ねてうっとうしいかぎりです。また、栓がゆるんだときには全部こぼれてしまいます。しかし、縦置きは意外と収まりにくいものです。

多量の水を運ぶ時、大きな容器を使うよりも、小さな容器に小分けした方が良いでしょう。2リットルを超える大きな容器では、満タンに入っていないと、水が動いてバランスを崩すおそれがあります。けっこう歩きぬくいものです。

山では高山病を予防するためにも水はたっぷり飲むのがよいようです。ヒマラヤでは生水は飲まず、お湯を飲みました。大きなテルモス(魔法瓶)にお湯か紅茶を入れて飲んでいました。

ネパール語でお湯はタトパニと言います。私が最初に覚えたネパール語が「タトパニ ディノス(お湯を下さい)」でした。

本当は、ビア ディノスだろうって? あたり!

【写真】ヤカン型水筒と広口水筒

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