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氷壁登攀の方法(上)
写真展にはたくさんの方においでいただきまして誠にありがとうございました。
テレビや新聞でだいぶ報道されたので、皆さん関心も高く、来場者も多かったようです。
「すごいことをやりましたねぇ」とお褒めの言葉もたくさんいただきました。たいへん恐縮しています。私たちは、チンタラチンタラとただ珍道中をやっていただけで、そんなたいそうなことはやっていないのですがねー。
会場で応対していて、良く受けた質問は、ヒマラヤ山麓に住む人たちの暮らしと、氷壁登攀(とうはん)技術に関するものでした。
ここでは、「どうやって氷や雪の壁をよじ登るのか」という疑問にお答えします。
垂直に近い氷の壁をよじ登るには、アックスとアイゼンを使います。アックスとは、柄の短いピッケルだと思ってもらえばよいでしょう。普通は両手に持つので片手にピッケル、他方にバイルを持ちます。
バイルとは、頭部に鳶口のような尖ったもの(ピッケルと同じ)とハンマー(金槌)がついたものです。ハンマーはアイスハーケン(氷釘)を打ち込むときに使います。鳶口は氷壁に打ち込んで手がかりを得るために使います(いずれも同じものだが、ピッケルと(アイス)バイルを総称して(アイス)アックスという)。
アイゼンは登山靴に取り付ける鋼鉄爪です。垂直の氷壁をよじ登るときには、つま先に4本の爪が飛び出したタイプを使います。これを前爪(俗に出っ歯)といいます。
両手のアックスと両足のアイゼンで、X型になって氷の壁に取り付きます。アックスの鳶口を氷面にしっかり打ち込み体を支えている間に、アイゼンの前爪を蹴り込んで数歩よじ登ります。
次は手を1本ずつ動かしてさらに高い位置にアックスを打ち込みます。この動作を繰り返して氷壁をよじ登ってゆきます。
【写真】写真展に展示した登攀用具。ピッケル(左)、アイゼン(中)、バイル(右)
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