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半世紀以上の登山歴を持つ竹村義仁さん(高知市)が、山や自然から学び考えたことを一歩、一歩記していきます。
夏の雪
今年7月に北海道大雪山で10人の方が亡くなる遭難事故がありました。
そのときに思ったのが
『夏の雪を恐れよ、冬の雨を恐れよ』
でした。
夏山で雪が降ることはめったにありませんが、冬並みの寒さになることはしばし ばあります。そのための防寒装備、たとえば、冬用下着(ロングスリーブ、ロン グタイツ)やセーターは必携です。耳と手が寒くなるのでイヤーバンド(耳覆い)や手袋も欲しくなります。
一方、冬山で雨が降るのはめずらしいことですが、たまにはあります。雨でなく
ても、雪が溶けたり汗をかいたりして衣類が濡れて、体温をどんどん奪われてし
まうことがあります。冬では衣類を濡らさない工夫が要ります。
また、晩秋や早春には、「昨日は夏、今日は冬」と突然気温が変わってしまうこ
とがあります。
夏に雪が降ることも冬に雨が降ることも、1日で夏と冬が入れ替わることも滅多
にありません。だから、私たちはどうしても油断をしてしまいます。
『安全とは、将来おそらく起こらないであろう事に備えて、あらかじめ損をして
おくこと』
です。
山ではそれを全部独りで背負わなければならないのがシンドイところですが。
【写真】雨にも雪にも強い山の賢者
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